エッセイ
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ロバート・デ・ニーロと12月のキャンディ
昔から何をするのも人より遅い子どもだった。それでも一生懸命にやっていれば、ときどき思いがけず誰かを驚かすことができるのかもしれない――。エッセイスト中前結花さんがJ-POPにまつわるエピソードをつづる連載「そのとき、J-POPが流れた」、最終回となる第5回は、竹内まりやの『すてきなホリディ』。
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小さい出会い、長い付き合い vol.1 「ハンカチのあの子」
惹きつけられるように、何気なく偶然出会った“もの”が、生涯の相棒になったり、特別で忘れられない贈り物になったり。そんな、不思議な「ものとの出会い」をエッセイストの中前結花さんが綴る連載エッセイ「小さい出会い、長い付き合い」。今回はずいぶん古い関係の同僚とのお話です。「きっとこの子とは、そう仲良くはできないだろうなあ」というのが、彼女とはじめて出会ったときの印象だった。正確には「仲良くしてもらえない」のほうが正しかったかもしれない。彼女は、程よく社交的で、程よく慎ましかった。程よくおしゃれな洋服に身を包んで微笑む姿は、なんだかとても清潔感があって、何もかもがこの場に相応しいと思った。翌年に入社する学生を集めた、内定者懇親会での出来事で
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小さい出会い、長い付き合い vol.2 「クリスマスのお詫び」
惹きつけられるように、何気なく偶然出会った“もの”が、生涯の相棒になったり、特別で忘れられない贈り物になったり。そんな、不思議な「ものとの出会い」をエッセイストの中前結花さんが綴る連載エッセイ「小さい出会い、長い付き合い」。今回は数ヶ月前のクリスマスについてのお詫びの気持ちを贈り物に込めたお話です。とても酷いことを、わたしは口にした。それはクリスマスイヴの出来事だ。その数日前の朝、わたしは宅配便で包装紙にくるまれた大きな箱と小さな箱を受け取っていた。ひとつには「加湿器」、もうひとつには「クリーンフィルター」という付箋が貼られてある。きっと付属品か何かだろう。納品書とともに届いたそれらをわたしは、ため息といっしょに床に下ろした。パート
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小さい出会い、長い付き合い vol.3 「ミシン台と海色の書斎」
惹きつけられるように、何気なく偶然出会った“もの”が、生涯の相棒になったり、特別で忘れられない贈り物になったり。そんな、不思議な「ものとの出会い」をエッセイストの中前結花さんが綴る連載エッセイ「小さい出会い、長い付き合い」。今回は、お気に入りの書斎を作ったお話です。これまでわたしが勤めた会社にはすべて、「ハンガーラック」というものがあった。急な外出のためのスーツや、着てきたコートなんかをそこに吊っておくのだ。しかしわたしはこれを1度たりとも使ったことがなかった。ダラリと垂れるロングコートも、いつも椅子の背中や膝にかけておくようにしていたから、裾はすぐに汚れてしまう。けれど、10年ほどの会社員人生のなかで、わたしが自宅からハンガーを持
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小さい出会い、長い付き合い vol.4 「レジャーシートは魔法のじゅうたん」
惹きつけられるように、何気なく偶然出会った“もの”が、生涯の相棒になったり、特別で忘れられない贈り物になったり。そんな、不思議な「ものとの出会い」をエッセイストの中前結花さんが綴る連載エッセイ「小さい出会い、長い付き合い」。今回は、ピクニック用のレジャーシートと大切なご友人のお話です。「お花見してる」。ただそれだけのメッセージが、レジャーシートの上に投げ出された足の写真といっしょに送られてきた。「いいなあ」。そんな間の抜けた返事を返すと、会話はそこで終わってしまった。けれど、ふたりのやり取りはいつもこんな調子だ。今したこと、思ったこと、新しく知ったこと……。それをメモのように書き込んでは、「へえ。知らなかったなあ」「へえ。よかったね
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小さい出会い、長い付き合い vol.5 「ぐいっと呑むもの、呑まないもの」
惹きつけられるように、何気なく偶然出会った“もの”が、生涯の相棒になったり、特別で忘れられない贈り物になったり。そんな、不思議な「ものとの出会い」をエッセイストの中前結花さんが綴る連載エッセイ「小さい出会い、長い付き合い」。今回は、お父様とお父様の友人に贈った錫(すず)のぐい呑みのお話です。自分には、到底起こるはずもない——。そう考えていたことが、不意に目の前にパッとあらわれることがある。久々に訪れたわたしの“それ”は「結婚」で、そこからはなんだかもう芋づる式だった。兄妹のなかったわたしに、突然と妹や姪ができたこともそのひとつだ。ひさしぶりに「おかあさん」と呼ぶ人までできて、また「母の日」がたのしみな1日に戻った。市役所にも何度も足
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小さい出会い、長い付き合い vol.6 「向こうの星まで贈りもの」
惹きつけられるように、何気なく偶然出会った“もの”が、生涯の相棒になったり、特別で忘れられない贈り物になったり。そんな、不思議な「ものとの出会い」をエッセイストの中前結花さんが綴る連載エッセイ「小さい出会い、長い付き合い」。今回は、そっと憧れている大切なご友人のお話です。とある取材で、洋服の型紙をつくる「パタンナー」と呼ばれる人にお話をうかがったことがある。平面のデザイン画を立体的な洋服にする仕事の話は、聞けば聞くほどおもしろかった。生地も皆の仕事も無駄にすることができないから、一寸の間違いもあってはならないという。「すべてが完璧」で当たり前の世界だ。その人は普段から、なんでも「下調べを怠らない」といった。家具や雑貨を買うときは、部
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SMAPのラブソングで「恋愛がうまくいかない」ワケ
聴く人、聴く環境によって「ラブソング」の捉え方はさまざま。そんなラブソングの裏側にある少し甘酸っぱいストーリーを毎回異なるライターがご紹介するこの連載。今回は、ライターの中前結花さんにSMAPの「ラブソングのB面」を語っていただきます。
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「嫉妬」を嫌うのをやめてみた|中前結花 #わたしがやめたこと - りっすん by イーアイデム
誰かのやめたことに焦点を当てるシリーズ「わたしがやめたこと」最新回のテーマは「嫉妬心を嫌うこと」。エッセイスト 中前結花さんは他人に嫉妬する自分をみっともないと感じ、その感情をひた隠しにしてきたのだそう。中前さんが嫉妬への違う向き合い方を知り嫉妬心を前向きに受け入れられるようになるまでの変化をつづります。
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